西郷入水前後の大久保利通

斉彬歿後の薩藩の形勢 安政5年7月16日、島津斉彬が没すると藩内の形勢は一変して、斉彬の事業に従事していたものたちは免職または転役となり、御小姓組はその大半が除かれる「俗論蜂起」の時代となった。いわゆる「順聖公崩れ」である。その影響で大久保利通も御徒目付の職を免ぜられ、閑散の身となっていた。 西郷の…