桐野利秋が「人斬り半次郎」として畏れられていたころの逸話

中村半次郎(後年の桐野利秋)は「人斬り半次郎」と呼ばれ、当時その名を知らぬ者がいない存在だった。 白柄朱鞘の和泉守兼定を腰に帯びて、立派な体躯に絹布をまとい京の大道を闊歩し、凜々しい眉の下から凄まじい眼光を放つ。それにくわえて「人斬り半次郎」の異名が男たちに恐怖を与え、女性を妖しい魅力で惹きつけてい…