最善を得ざれば次善を取り、次善を得ざれば三善を取る――大阪遷都論にみる大久保利通の政治力

大久保利通の大坂遷都論は、大政奉還以上の衝激だったと佐々木克氏は語る。その衝激の大きさのために公卿の反発は大きく、廟議でも否決された。それでも大久保は屈しなかった。表面的に妥協しながらも強固な意志を貫き、臨機応変に対処し、目的としていたところは成し遂げられている。 大阪遷都論の目的 大久保が遷都を主…